幼児期に正しい習慣を身につけ、虫歯ゼロ、いい歯並びを目指す!
そのためには子供達の時期に応じた適切な取り組みが必要だと考えています。
これまでの記事でも胎児期、哺乳期、離乳食開始期、前歯期、奥歯期、幼児期前期に気をつけることについて解説させて頂きました。
今回はお子様に乳歯が全て生えた幼児期後期について解説したいと思います。
幼児期後期のお子様の様子
幼児期後期は食事やお手洗い、お着替えなどが自分でできるようになり、自立心が芽生えてきます。
またはなし言葉の基礎ができてきて、質問をたくさんするようになるなど、知的好奇心が旺盛になってくる時期です。
友達とのかかわりが増えてくるとともに、自己主張がよりはっきりしてくる時期でもあります。
幼児期後期に気をつけること
この時期のお子様は好き嫌いがある子がいますが、お子様に好き嫌いが多いのは親御さんの立場から不安で、お子様の健やかな成長を願うあまり、嫌いなものを無理やり食べさせることもあるかと思います。
こどもの味覚の発達には段階があると言われています。苦味や酸味は大人より敏感に感じます。最初にそのようなものは避けておいた方が良いこともあります。
徐々に味覚の成長とともに苦味や酸味の食べ物に挑戦していきましょう。
お子様の好き嫌いは、親御様のお子様とのかかわりで少なくすることができます。
擬人化された野菜の絵本を読んであげたり、お子様と一緒に料理をしたり、美味しそうに親御さんが食べることで食材への興味を持つようになります。
また一緒に食材を育てることも、食材への興味を持たせる上では大変効果的です。
幼児期後期における理想像
幼児期後期の段階では、今までの育て方や食べさせ方がお口の中やお顔、姿勢、好き嫌いにあらわれてきます。
この時期の理想的な状態としては、飲み込み方や食べ方に問題がない状態になっていることです。
正しくない飲み込み方や食べ方のまま育つと、将来の健康に悪影響を及ぼしてしまうので注意が必要です。
お顔やお口や姿勢のバランスが整っていることが理想で、鼻呼吸であることが必須で大切なことになります。
また好き嫌いがないことも栄養の偏りがなく健やかな成長につながるので重要なポイントです。
つまり幼児後期においての理想像としては
- 鼻呼吸である
- 飲み込み方や食べ方に問題がない
- 正しい飲み込み方をさせる
- 好き嫌いがない
の4点になります。
それぞれについてみていきたいと思います。
①鼻呼吸である
免疫力向上、情緒の安定、正しい骨格の育成、情緒の安定など、お子様の健やかな成長に鼻呼吸は必須です。全ての哺乳類は鼻呼吸であり、人間だけが口呼吸をしていることがあります。
犬も口を開けて呼吸しているように思いますが、実は鼻呼吸で、口を開けているのは体温調節のためだと言われています。
②お顔や口の中、姿勢のバランスを整える
お顔や口の中、姿勢のバランスを整えましょう!
今までのブログで食べ方、呼吸、姿勢がどんなものか理解されてきたことと思います。この時期からはそれぞれのバランスをとり自然な形として身についていくことを見守っていきます。ちょっとした環境の変化でこのバランスが崩れてしまうことがあるので、注意しましょう。
成長とともに椅子や机が調整されているか、テレビ、スマホの習慣に注意していきましょう!
③正しい飲み込み方をさせる
飲み込み方や食べ方に問題があると、歯並びやかみ合わせ、骨格や顔貌、姿勢や能力発達においても悪い影響を及ぼします。今一度、正しくかむ練習、正しい飲み込み方の確認を歯科医師としましょう。
④好き嫌いを少なくする
哺乳期からの食事によって好き嫌いの多い少ないは決まると言われています。
好き嫌いを少なくするには、野菜が出てくる絵本を読み聞かせたり、一緒に料理をしたり、野菜を室内で育てる機会を作るなどがおすすめです。
正しい食べ方・飲み込み方で自然な口元に
かむという運動は生まれてから自然にできるようになるものではなく、発達段階に応じてひとつひとつ学習し、順々に身につけていきます。
その基礎は生まれてから3歳までの間に築き挙げられ、それで私達の生涯の食べ方が決められているようです。
正しい噛み方とは『唇を閉じて、リズミカルに噛む』ということです。片側ばかりで噛んだりせずに、両側奥歯をしっかり使って咀嚼し、唾液と混ぜて食塊がトロトロになったら飲み込む。
これが食べ物を美味しく食べるための基本です。
では、このような食べ方を3歳までに覚えられなかった場合にそのこども達の食べ方はどうなってしまうのでしょうか。
例えば、口を開けたままペチャクチャ、クチャクチャと音をさせて食べる、これは日常的によく見かけますが、食べものを口唇でとらえることを覚えないと、このようになってしまうのです。
また的確な舌の運動ができないと舌が前方にでてしまいます。
さらには正しい一口量や咀嚼の仕方が身につかず、食べ物を不十分な咀嚼で飲み込んでしまうと、不十分な咀嚼が身に付くこともあります。
このような子供達は決まって、口元の筋肉がとても緊張した状態になってしまっています。
これに対して3歳までに正しい噛み方や飲み込み方を覚えると、口元の筋肉の調和が保たれ表情が引き締まり、リラックスした自然な口元になります。
ただ単に食べ方がおかしい程度ではすまされず、そのような食べ方が、かみ合わせや歯並びの悪化などを引き起こす原因となってしまいます。
3歳までに正しい噛み方や飲み込み方を身につけることは将来の歯科疾患と全身疾患を予防するための最良で最善の方法です。
そして、『3歳までに自然な口元を作る』ということをぜひ実践していきましょう。
まとめ-幼児期後期に気をつけること
1鼻呼吸にしましょう!
免疫力向上、情緒の安定、正しい骨格の育成、情緒の安定など、お子様の健やかな成長に鼻呼吸は必須です。
2お顔や口の中、姿勢のバランスを整えましょう!
ちょっとした環境の変化でバランスが崩れてしまうことがあるので、注意しましょう。成長とともに椅子や机が調整されているか、テレビ、スマホの習慣に注意していきましょう!
3正しい飲み込み方をさせましょう!
飲み込み方や食べ方に問題があると、歯並びやかみ合わせ、骨格や顔貌、姿勢や能力発達においても悪い影響を及ぼします。
4好き嫌いを少なくしましょう!
好き嫌いを少なくするには、野菜が出てくる絵本を読み聞かせたり、一緒に料理をしたり、野菜を室内で育てる機会を作るなどがおすすめです。
今、幼児期後期のお子様がいらっしゃって、お子様のお口を健やかに成長させたいと考えている方はぜひこの記事を参考にして頂ければ幸いです。
3歳までに正しい噛み方や飲み込み方を身につけることは将来の歯科疾患と全身疾患を予防するための最良で最善の方法です。
そして、『3歳までに自然な口元を作る』ということをぜひともに実践していきましょう!
お近くの場合はぜひ東広島市にある『のざき歯科医院』へご相談ください。
1人でも多くのお子様のお口が健やかに成長できる様サポート致します!