幼児期に正しい習慣を身につけ、虫歯ゼロ、いい歯並びを目指す!
そのためには子供達の時期に応じた適切な取り組みが必要だと考えています。
これまでの記事でも胎児期、哺乳期、離乳食開始期に気をつけることについて解説させて頂きました。
今回はお子様に歯が生えた前歯期について解説したいと思います。
この時期にお口の使い方や舌の使い方を正しく伝えてあげることがお子様の健やかな成長に繋がります。
前歯期のお子様の様子

上顎4本、下顎4本の前歯が萌出して、前歯が使えるようになる時期を『前歯期』と言います。
この時期では離乳食開始期で覚えた口唇でとらえることからさらに進んで前歯でかみ切ることができるようになります。
食べ物をお子様が自らの手でつかんで食べる手づかみ食べもこのころからです。自分の手で口に運び、前歯でかみ切る、ということを繰り返し経験することによって一口の量の感覚をつかむ。この時期には最も重要なことになります。
食べ物を口の奥まで入れてしまうと、口唇と前歯を使って食べ物をとらえる感覚が身につきません。そのことで一口の量を覚えさせることもできなくなってしまいます。この時期に経験した一口量は、脳に記憶され、そのひとの一口量の標準化として生涯、記憶されると言われています。したがって、口の中に食物を詰め込むような食べさせ方を続けてしまうと、子供はその量を記憶してしまうために、注意が必要となります。
さらには口唇と前歯を適切につ書くことができないと、口唇の周囲の筋肉が十分に発達せず、鼻呼吸も十分身につかないため、いつも口を開けて息をするお口ポカンになってしまいます。この時期にしっかりと口を閉じ、前歯を使うことがいかに大切か、十分に理解して指導する必要があります。
またこの時期にはものにつかまって立ち上がったり、大人の日常の仕草を真似したりします。
また自分の名前を呼ばれたことがわかり、反応を示すようになってきて大変かわいい時期です。
基本的な生活リズムもついてきます。
何より前歯がはえることによって、ものを食べること、噛むことを覚え始める時期です。
お子様のお口の成長において大変重要な時期と言えます。
前歯期に気をつけること
この時期はお子様がいろいろな動きができる様になり、ママは大忙しの時期です。
食事の際も、足がつく椅子にすると、椅子から出ようとして食事を与えることができないので、足のつかない椅子を選んでいますとお話しされるママもいますが、足をぶらぶらさせた状態で食事をさせることは好ましくありません。
なぜなら、足が床についていることで踏ん張りがきき、咀嚼をきちんとできるようになるからです。
前歯期はお子様の将来の咀嚼の仕方や噛む力に大きな影響を及ぼす時期です。
かじりとりの練習や正しい姿勢、様々な食材に触れさせることを気をつけて意識しましょう!
前歯期における理想像
前歯期における理想像としては、お子様がスプーンを唇で取り込めるようになっているのは当然のこととして、一口よりも大きいものを与えて、かじりとりの練習をさせていることが重要です。
食事の際の姿勢も大事です。足をぶらぶらさせずしっかり床につけて踏ん張れるようにして自由に手が動かせる状態で食事をさせていることが、お子様の咀嚼や姿勢にとても大切なことになります。後ほど正しい椅子の選び方などを解説させて頂きます。
また、いろいろな食材や味付けのものを与えていることも好き嫌いを少なくするうえで大切なポイントになります。
つまり前歯期においての理想像としては
- 一口よりも大きいものを与えてかじりとりの練習をさせている
- 正しい姿勢で食事をさせている
- 食物アレルギーに配慮しながら、様々な食べ物に触れさせる
の3点になります。
それぞれについてみていきたいと思います。
一口よりも大きいものを与えてかじりとりの練習をさせている
前歯が生え始めたこの時期は、咀嚼を覚えさせるうえで大変重要な時期です。
かじりとりの練習をさせるために、どんどん一口より大きなものを手づかみで食べさせる様にしましょう。一口よりも大きなものを手づかみで食べさせることによって、前歯でかじりとるという咀嚼機能を覚える、また一口量を学習する効果があると言われています。
かなり汚れてしまうので手づかみをあまりさせないママもいますが、お子様のお口の健康を健やかに成長させるためには大切な行為であり、ヒトとして成長するための大切なステップと言えます。
正しい姿勢で食事をさせている

足が床につく高さのイス、肘が直角になる高さの机を選び、お子様に食事をさせることで食物をしっかり噛むことができます。このことがアゴや筋肉の良好な発育に大変重要です。
ご自身も足がぶらぶらしたまま食事をしてみるとよくわかると思います。
それがお子様の発育によくないことがよくわかります。
上記の写真はのざき歯科医院の考えるよい椅子です。よろしければ参考にしてみてください。
食物アレルギーに配慮しながら、様々な食べ物に触れさせる
この時期にいろいろな食材や味付けのものを与えていることも好き嫌いを少なくするうえで大切なポイントになります。
手づかみ食べに合わせて、柔らかくに煮た野菜スティックを与えてあげることをお勧めしています。
前歯でのかじりとりを覚えることもできますし、この時期に多くの野菜と触れせておくと好き嫌いの少ない子になることが多いです。
まとめ-前歯期に気をつけること
- 一口よりも大きいものを与えてかじりとりの練習をさせるようにしましょう!
そうすることで前歯でかじりとるという咀嚼機能を覚えることができ、一口量を学習することができ、お子様のお口の健康を健やかに成長させることができます。 - 正しい姿勢で食事をさせるようにしましょう!
足が床につく高さのイス、肘が直角になる高さの机を選び、お子様に食事をさせることが食物をしっかり噛むことができ、このことがアゴや筋肉の良好な発育につながります。 - 食物アレルギーに配慮しながら、様々な食べ物に触れさせましょう!
この時期に様々な食物に触れされることで好き嫌いの少ない子になるポイントになります。
今、前歯期のお子様がいらっしゃって、お子様のお口を健やかに成長させたいと考えている方はぜひこの記事を参考にして頂ければ幸いです。
お近くの場合はぜひ東広島市にある『のざき歯科医院』へご相談ください。
1人でも多くのお子様のお口が健やかに成長できる様サポート致します。