お子様のお口を健やかに成長させるために〜離乳食開始期に気をつけることとは〜

離乳食開始期のお子様

幼少期に正しい習慣を身につけ、虫歯ゼロを目指す!良い歯並びを目指す!

現在5人に4人、10人に9人は歯並びが悪いと言われており、以前に比べ歯並びの悪いお子様が増え、程度としても重度化しているお子様が多い様に感じています。

将来的に矯正をすることなくいい歯並びを獲得できるのが理想だと考えています。

そのためには子供達の時期に応じた適切な取り組みが必要だと考えています。

これまでの記事で胎児期に気をつけること、哺乳期に気をつけることについて解説させて頂きました。

https://nozaki-dent.com/nurturing/taijiki-kiwotukeru/
https://nozaki-dent.com/nurturing/honyuki-kiwotukeru/

今回は離乳食開始期に気をつけるべきことを歯科医師の目線から解説したいと思います。

離乳食開始期のお子様の様子

前歯2本萌出

徐々に乳児反射(吸啜反射)が減ってきますので、スプーンで食事を与えることができる様になってきます。

また首が座り始めるので座ることもでき、両手も使える様になります。ずり這いや寝返りも始める時期でもあり、お子様の成長が著しいです。

この時期は赤ちゃんが床を這って移動するハイハイを積極的に行うことが重要です。

ハイハイは頭をぐっとあげた姿勢をキープして動き回りますので、首回りの筋肉、そして肩の筋肉が、自ずと鍛えられていきます。

この首や肩の筋肉は、食べるためには欠かせない筋肉です。高齢者でも嚥下のリハビリテーションで座位が取れる訓練を行いますが、子供の場合にはまさにこのハイハイが最適です。

早く歩いてほしいという気持ちは親なら誰もが思うことではありますが、二足歩行に至る前に当たるこの時期にこそ、存分にハイハイをさせることが大切です。ハイハイは首を支える筋肉を鍛えて咀嚼に重要な筋肉になります。

しっかりと首をあげる運動を積極的に行いましょう、なお、歩行器を利用することは悪いとは思いませんが、ハイハイを十分にさせたうえで、補助として用いることが望ましいと思います。

離乳食開始期に気をつけること

お子様がミルクから少しずつ離乳食を食べれる様になり、成長して行くことはとても嬉しいと思います。

離乳食は舌を前後に動かして食べられる薄味で軟らかいものであれば基本的になんでも大丈夫ですので、まずは唇を使って食べさせる様にしましょう

お子様に与えることができる食べ物の幅も少しずつですが、広がっていく中で、果汁100%ジュースなら大丈夫だろうと与えてしまう方もいらっしゃいます。果汁100%ジュースでもその味になれてしまい、ジュースばかりを求めてしまうようになり、結果として味覚の育成に悪影響を与えます。

またはちみつも腸内での消化ができず乳児ボツリヌス菌にかかるため与えてはいけません。

離乳食開始期の赤ちゃんはタンパク質をうまく分解できないので、卵の与え方は、消化しやすい卵黄から与えて、卵黄に慣れてから卵白を与えるといった配慮が必要です。

離乳食開始期における理想像

離乳食開始期においては、お子様が自分から捕食することを覚えさせることが最も重要です。絶対にスプーンで離乳食を赤ちゃんの口に突っ込んだり、スプーンを動かして離乳食をお口の中に入れてはいけません。

自分で食事を取り込むことを覚えさせないと、正しい噛み方を覚えず、丸飲みなどの悪い癖もついてしまい、健やかな成長に繋がらなくなるリスクがあります。

そして、味付けの濃すぎるものや、お菓子を与えることも気をつけないと味覚の発達に悪影響を与えます。

つまり離乳食開始期の理想像としては

  • スプーンを下唇に当てて上唇で食べさせる
  • 濃い味の食べ物やお菓子を与えない
  • お子様とのコミュニケーションをとりながら食事を与える

の3点になります。

それぞれについてみていきたいと思います。

スプーンをお子様の下唇にあてて上唇で食べさせる

スプーンをお子様の下唇にあてて、お子様に上唇で食べる動きを学ばせます。

上唇で食べる動きを学んでいかないと、口唇や舌の正しい使い方を学ばずに、結果として悪習癖や歯並び、顔貌、姿勢、骨格に悪い影響が出てしまいます。

この時期に捕食の動きを学ばせてあげるためには、浅くて小さいスプーンを使ってしまうとより上唇で食べさせやすくなってしまいます。

ママは急いでしまうので、お子様のお口の中に直接スプーンを入れてしまう方も多いのですが、お子様のためにならないのでやめる様にしましょう。

この時期は舌は前後にしか動きませんので、食べ物の硬さは、離乳食初期はそのままごっくんと飲み込める流動性のあるものから始め、だんだん舌で潰せる硬さのものに進めていきます。

離乳食の後半では舌で押しつぶせる食べ物を与え、上顎の前方を刺激することが大切です。上顎の前方の刺激は鼻から前頭部を発育させます。

この口唇を鍛えることは小学生になっても大人になっても意識して行い、お口ポカンにならない様にしましょう。そのためには口を閉じて鼻呼吸が大切です。

濃い味の食べ物やお菓子を与えない

濃い味の食べものやお菓子を与えてしまうと、味覚の発達に悪影響を与えてしまいます。濃い味や甘いものになれてしまうことで、好き嫌いが激しくなる傾向があります。

お子様は知らないものは求めません。なかなか難しいところもあるとは思いますが、そういった甘いものやお菓子は教えないことが愛情とも言えます。

食事中にコミュニケーションをとる

食事中にお子様とよりよいコミュニケーションをとるために、お子様に声がけをしてあげる様にしましょう。

声かけをすることでお子様の情緒の安定・言葉の発達・食事への興味へ繋がります。

まとめ-お子様のお口を健やかに成長させるために〜離乳食開始期に気をつけることとは〜|東広島市『のざき歯科医院』

  • 離乳食を与える時はスプーンをお子様の下唇にあてて上唇で食べさせる様にしましょう!
  • 濃い味の食べ物屋お菓子は与えない様にしましょう!
  • 食事中にコミュニケーションをとる様にしましょう!

離乳食を考えて作ったり、この時期もママは本当に大変だと思います。

今、離乳食開始期のお子様がいらっしゃって、お子様のお口を健やかに成長させたいと考えている方はぜひこの記事を参考にして頂ければ幸いです。

お近くの場合はぜひ東広島市にある『のざき歯科医院』へご相談ください。

1人でも多くのお子様のお口が健やかに成長できる様サポート致します。

関連記事

関連記事が見つかりませんでした。