お子様のお口を健やかに成長させるために〜幼児期前期に気をつけることとは〜

幼児期前期こども

幼児期に正しい習慣を身につけ、虫歯ゼロ、いい歯並びを目指す!

そのためには子供達の時期に応じた適切な取り組みが必要だと考えています。

これまでの記事でも胎児期、哺乳期、離乳食開始期、前歯期、奥歯期に気をつけることについて解説させて頂きました。

今回はお子様に乳歯が全て生えた幼児期前期について解説したいと思います。

この時期にお口の使い方や舌の使い方を正しく伝えてあげることが健やかな成長に繋がります。

幼児期前期のお子様の様子

幼児期 こども 様子

幼児期前期はいよいよ奥歯のすべての歯が生える頃です。とことこ歩きやジャンプができるようになります。またボールを投げたり蹴ったり、三輪車に乗れるようになったりと、身体的な成長が加速します。同時に自己主張もし始める時期でもあり、イヤイヤ期など感情表現が多彩になります。

簡単なお手伝いができたり、一人で着替えができたりと、親御さんが成長を実感する時期でもあります。

またこのころ咀嚼の土台が完成します。咀嚼と同時に飲み込みも上手になります。食塊が軟らかく小さくなったら、舌の上にのせて嚥下します。嚥下時は舌を上顎(口蓋)に吸い付けるように挙上して飲み込みます。

いい嚥下とは、ゴックンとした時に喉の筋肉がわずかに動く飲み方です。飲み込みの時、口元や首の筋肉が緊張するのは正しい飲み方ではありません。

幼児期前期ではよいかみかた、よい噛み合わせでよい嚥下を習得して、永久歯が萌出するまで十分に留意します。これらを習得することができれば自然な口元になっていると思います。そして、6歳までにむし歯ゼロを目指します。

幼児期前期に気をつけること

この時期のお子様は『早寝・早起き・朝ごはん』が重要で、生活リズムを安定させていく必要がある時期です。眠りを安定させ睡眠の質を上げていきましょう。寝る子は育つ、です。

お子様が気持ちよく眠っている姿は、何よりも可愛く感じます。ですが、気持ちよく眠れているからといって、正しくない寝相のまま放置していませんか?うつぶせ寝は鼻の穴がうっ血してふさがり、口呼吸になりやすくなります。口呼吸は万病のもとです。

また横向き寝は下顎に頭の重みで強い力が加わり、アゴの成長が左右非対称になってしまいます。仰向き寝できるように見守ってあげるようにしましょう。

またこの時期までに正しい噛み方を身につけることが大切です。

正しい噛み方とは口を閉じて、リズミカルに噛むということです。片側ばかりで噛んだりせずに、両側の奥歯をしっかり使って咀嚼し、唾液と混ぜて食塊がとろとろになったら飲み込む。これが食べ物を美味しく食べるための基本になります。幼児期前期である3歳までに正しい噛み方、飲み込み方を覚えると口元の筋肉の調和が保たれ表情が引き締まり、リラックスした自然な口元になります。

幼児前期における理想像

幼児期前期における理想像としては、お子様を食事に集中させられていることです。テレビをみせず、床に足をしっかりつけて、食事をさせていることが大切です。

咀嚼力の育成においてもですが、落ち着いて集中して食事をとることを覚えさせましょう。食事は硬いものも食べられるようになるので、硬いものを積極的に食べさせていくことも噛む力を育む上で重要です。

また和食中心の食事にして、お子様の味覚の発達を促しましょう。

つまり幼児期前期においての理想像としては

  1. スマホやテレビを遠ざけ、お子様を食事に集中させる
  2. 和食中心の献立にする
  3. 硬いものを食べさせる

の3点になります。

それぞれについてみていきたいと思います。

スマホやテレビを遠ざけ、お子様を食事に集中させる

足をぶらぶらさせていたり、テレビやスマホをみながら食べさせていると、食事に集中できず、噛まずに飲み込んでいたり、たくさんお口に含んで、口を開けて食事をする子になってしまいます。噛むという機能も飲み込みの機能も異常になり、顔の骨格や筋肉の成長に異常が生じてきます。

またしっかり噛めないことで脳が活性化されず落ち着きがなくなります。

このようなことにならないよう食事に集中させしっかり噛ませましょう。

お子様が食事に集中してもらうには、足がぶらぶらしないように机や椅子を設定し、食卓でお子様にお声がけをしていきましょう。

和食中心の献立にする

和食中心の献立で、食材の大小いろどり豊かな食事を与えることで、お子様の咀嚼力や味覚発達、食事への興味喚起につながります。

子どもは知らないものは求めません。塩分の強いもの、砂糖の甘さが強いもの、味付けの濃いものを知ることで野菜の甘みや食材本来の旨味というものを感じられなくなります。注意点として、苦味、酸味という味覚には反応が鋭いため、そういった食材を与えるときには工夫が必要です。

硬いものを食べさせる

咀嚼の土台ができ始めるので、硬いものも食べられるようになってきます。お口の周りの筋肉を鍛えるためにも硬いものも食べさせましょう。

まとめ-幼児期前期に気をつけること

  • スマホやテレビを遠ざけ、お子様を食事に集中させましょう!
    食事に集中できないと、噛まずに飲み込んでしまったり、たくさんお口に含んで、口を開けて食事をする子になってしまいます。しっかり噛めないことで脳が活性化されず落ち着きがなくなってしまいますので、このようなことを避けるためにお子様が食事に集中できるように足がぶらぶらしないような椅子や机を設定し、スマホやテレビを遠ざけ、食卓でお子様へお声がけをしていきましょう。
  • 和食中心の献立にしましょう!
    和食中心の献立にすることでお子様の咀嚼力や味覚発達、食事への興味喚起につながります。
  • 硬いものも食べせましょう!
    咀嚼の土台ができ始めるので、お口の筋肉を鍛えるためにも硬いものも食べさせましょう。

今、幼児期前期のお子様がいらっしゃって、お子様のお口を健やかに成長させたいと考えている方はぜひこの記事を参考にして頂ければ幸いです。

お近くの場合はぜひ東広島市にある『のざき歯科医院』へご相談ください。

1人でも多くのお子様のお口が健やかに成長できる様サポート致します。