「犬歯と八重歯って、どう違うの?」
「犬歯には、どんな役割がある?」
犬歯について、このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
犬歯(けんし)とは、前歯から数えて「3番目」の歯で、先端が尖っているという特徴があります。
別名「糸切り歯」と呼ばれているのもポイントのひとつ。
そこで本記事では、犬歯とはどのような歯なのか?八重歯との違いや役割について詳しく解説していきます。
犬歯とは?

そもそも「犬歯」とは、どのような歯なのでしょうか。
犬歯とは、前歯から数えて3番目の歯であり、ひし形の形に尖っているのが特徴です。他の永久歯と比べて、もっとも歯根(歯の根っこ)が長いこともポイント。
上下左右合わせて4本あり、以前は「糸を切る」ために使われていたことによって「糸切り歯」とも呼ばれています。
形が特徴的なのはもちろん、他の歯と比べて長いことで、非常に目立つ存在です。そのため頑丈で、噛む力が強くなっています。
犬歯の役割とは?

ここからは、犬歯の役割について確認していきましょう。
犬歯は、次のような役割を果たしています。
- 食べ物を噛み切ること
- 噛み合わせを安定させること
- 顎の骨を支えること
- 奥歯を守ること
ひとつずつ解説していきます。
食べ物を噛み切ること
上記でも触れましたが、犬歯は非常に硬く、耐久性に優れた歯です。また「ひし形」で尖った形をしていることもあり、硬い食材や肉などを噛み切るのに適しています。
噛み合わせを安定させること
犬歯は、噛み合わせを安定させる役割も担っています。
上下の歯の咬合(こうごう)の調整を行い、犬歯同士が噛み合うことで、他の歯の噛み合わせも安定するのです。
顎の骨を支えること
犬歯には、顎の骨を支えるという役割もあります。
他の歯と比較して歯根の長い犬歯は、顎の骨の中に深く食い込んでいるのが特徴。
根っこが長くて丈夫なため、顎の骨を固定し、安定させる役割を果たしてくれるのです。
また、犬歯の位置も重要なポイント。犬歯は「前歯」と「奥歯」の間にある歯であるため、口の中心部にあります。顎全体を支える上で、大きな役割を果たしていると言えるでしょう。
奥歯を守ること
奥歯を守ることも、犬歯の役割のひとつです。
人は食べ物を噛む時「顎を上下に動かす」というイメージがあるはずです。
しかし実際には、上下に動かすだけでなく、左右にも顎を動かしています。
奥歯は、上下に噛む力は強力ですが、左右から加えられる力が弱いという特徴があります。
そのため、奥歯が苦手な「左右からの力」が加わり続けると、知覚過敏や咬合痛などさまざまな症状が出てしまう可能性も。
犬歯は、左右の力が加わり過ぎないよう、ブレーキをかけてくれる役割を果たしているのです。
犬歯と八重歯の違いとは?

「犬歯と八重歯って、何が違うの?」と疑問に感じている方も多いですよね。
実は、犬歯とは「歯の名称」であり、八重歯とは「歯並びの状態(不正咬合)」を指した言葉です。
しかし、犬歯が歯列から大きく乱れてはみ出している状態を「八重歯」と呼んでいるわけではありません。
八重歯は「前歯から数えて3番目の歯がはみ出している」と勘違いしてしまうことも多いですが、通常の位置からズレて生えている歯を「八重歯」と呼びます。
犬歯に限ったことではなく、どの歯においても「八重歯」になる可能性があるということです。
八重歯の矯正について詳しく知りたい方は、下記の記事でまとめています。ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね。
八重歯矯正はした方がいい?種類や費用・部分矯正について解説!
まとめ|犬歯は重要な役割を果たしている
本記事では、犬歯とはどのような歯なのか?八重歯との違いや役割について詳しく解説してきました。
犬歯とは前歯から3番目の歯で、上下合わせて4本あり、尖った形状であることがわかりましたね。
犬歯にはさまざまな役割があり、食べ物を噛み切ることや噛み合わせの安定・顎の骨を支えるなど、重要なものばかりです。
また、犬歯と八重歯を混同してしまう方もおおいですが「歯の名称」と「歯並びの状態」ですので、覚えておきましょう。
もし犬歯がなくなってしまったら、生活に大きな支障をきたすことは間違いありません。
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