お子様のお口を健やかに成長させるために〜哺乳期に気をつけることとは〜

哺乳期のお子様

乳歯20本が萌出する3歳までにいい噛み方をみにつけ、虫歯ゼロを目指す!

そのためには子供達の時期に応じた適切な取り組みが必要だと考えています。

前回の記事で胎児期に気をつけることを解説させて頂きました。

今回は哺乳期、すなわちお子様が産まれてきてから気をつけるべきことを歯科医師の目線から解説したいと思います。

哺乳期のお子様の様子

哺乳期のお子様

哺乳期のお子様は首が座っておらず、寝返りも自分でうてないので、親御さんがつきっきりでしっかり見守ってあげることが必要な時期です。

授乳の上手下手もお子様によって様々で、2〜3時間おきに授乳を求めてきます。

この授乳の上手下手には舌小帯と呼ばれる舌のヒダが関わっていることも多く、このヒダが短いとうまく吸啜できないお子様もいらっしゃいます。

場合によっては専門機関でこのヒダを切って、ヒダを伸ばしてあげる処置(小帯切除術)をすることもあります。 この時期は指を握ると握り返してくる可愛い仕草もいっぱいする時期です。

哺乳期における理想像

哺乳期では母乳を吸う動きが顎の成長を促します。そのため、母乳で育てることが望ましいと同時に、ママの母乳のための栄養摂取が大切です。

しかしながら、母乳だけで育てるのは難しいことも多いかと思います。

人工ミルクを哺乳瓶であげる場合は、ママの乳首と同じ様にしっかり吸わないとミルクが出てこない様な人工乳首を使って、ママの母乳を吸う時と同じアゴの動きを赤ちゃんの口ができる様にしましょう。

また、母乳・ミルクをあげるときにお子様とコミュニケーションをはかることで情緒、言葉の発達、食事への肯定的な気持ちを育むことができます。

つまり哺乳期においての理想像としては

  • 母乳もしくはお子様の将来の歯並びやアゴの育成に問題を起こさない人工乳首のついた哺乳瓶を使う
  • 母乳にとって大切な母体栄養をママが摂取できている
  • 母乳をあげるときにお子様とのコミュニケーションをとる

になります。

それぞれについてみていきたいと思います。

母乳もしくはお子様の将来の歯並びやアゴの育成に問題を起こさない人工乳首のついた哺乳瓶を使う

咀嚼型の乳首のついた哺乳瓶を用いることでお子様の口や舌の機能を育てることができます。お子様が軽い力で吸うだけでミルクが出る様な乳首のついた哺乳瓶では、お子様のお口や舌の機能が育成されません。

哺乳瓶の選び方について詳しく解説します。

のざき歯科医院の考える哺乳瓶の選び方とは!?

お子様がいる家庭で哺乳瓶を購入したことがない家庭は少ないと思います。

しかし、哺乳瓶の衛生管理において、煮沸や加熱のような消毒には神経を使いますが、哺乳瓶の選択に神経を使っている方は少ないように感じています。

実は哺乳瓶の選択も子供の成長に影響するといわれています。

赤ちゃんは誕生から5ヶ月頃までは原子反射である吸啜反射によって母乳を吸います。

この『啜』は『すする』という意味を持ちます。

この『すする』を実験するには、指を赤ちゃんの口の中に入れて吸わせてみるとすごい力で吸うことがわかります。むしろ吸うというよりシゴいていると言ってもいいかもしれません。

乳児の舌は下顎の動きに合わせて蠕動様運動で舌背面がうねる様に下がり、軟口蓋との間に陰圧が生じて乳汁を飲んでいます。陰圧形成のために口唇、特に上口唇は乳輪部にぴったりついています。

もし、上口唇の密着ができない場合は発育上、何らかのトラブルがあるかもしれません。

哺乳瓶の乳首の穴にはサイズがあります。主にSS,S,M,Lなどです。

乳児は哺乳瓶の栄養分を吸引によって摂取します。実はこの吸引が口腔機能のトレーニングになり乳児の成長過程にとって大切なのです。

最も大きなサイズのL穴では吸引力をほとんど必要としないため、舌はゆらゆら動いているだけで、口腔機能に対するトレーニングとしては効果がありません。哺乳時間は15分前後が適当といわれています。

我が子を早く成長させたいという思いから、栄養分を速やかに摂取する様にという気持ちで大きな穴にする方は多いのですが、そのような焦りは、お子様の成長には逆効果になることもあります。

東広島市西条中央にあるのざき歯科医院では哺乳期からお子様のお口を健やかに成長させる取り組みを行っています。

母乳にとって大切な母体栄養をママが摂取できている

母乳がきちんと出る様にするには栄養をきちんと摂取することが重要です。

母乳において大切な栄養分には鉄分が挙げられます。

鉄分は現代の食生活においては不足しやすいものなので、意識してとっていく必要があります。

代表的な食材としては『ほうれん草・卵黄・レバー』などがあります。

授乳時にお子様とコミュニケーションをとる

授乳時にお子様とより良いコミュニケーションをとるために、お子様に声がけをするのが望ましいです。

お声がけをすることでお子様の情緒の安定・言葉の発達・食事への興味につながります。

まとめ-お子様のお口を健やかに成長させるために〜哺乳期に気をつけることとは〜|東広島市のざき歯科医院

①母乳もしくはお子様の将来の歯並びやアゴの育成に問題を起こさない人工乳首のついた哺乳瓶を使う

母乳もしくはお子様の将来の歯並びやアゴの育成に問題を起こさない人工乳首のついた哺乳瓶を使う哺乳瓶でミルクを与える際に、お子様が頑張って吸わなくてもミルクがよく出る哺乳瓶を選びがちですが、お子様の吸う力をあまり必要としない哺乳瓶では簡単にミルクが出るため、お子様の正しいお口・舌の成長が促せません。

哺乳時間は15分前後となる哺乳瓶を選びましょう。

②母乳にとって大切な母体栄養をママが摂取できている

母乳がきちんと出る様にするには栄養をきちんと摂取することが重要です。
『ほうれん草・卵黄・レバー』など不足しやすい鉄分もしっかりとるよう心がけましょう!

③授乳時にお子様とコミュニケーションをとる

母乳やミルクをあげる際に集中して静かにしてしまいがちですが、どんどん声がけをしてあげることが大切です。

声がけをすることで言葉の発達や情緒の安定、食事への興味を促せるきっかけになります。

哺乳期のママは大忙しで、本当に大変だと思います。

今哺乳期にお子様がいらっしゃって、お口を健やかに成長させたいと考えている方は、ぜひこの記事を参考にして頂ければ幸いです。お近くの場合はぜひ当院へご相談ください。

1人でも多くのお子様のお口が健やかに成長できるようサポート致します。

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