幼児期に正しい習慣を身につけ、虫歯ゼロ、いい歯並びを目指す!
そのためには子供達の時期に応じた適切な取り組みが必要だと考えています。
これまでの記事でも胎児期、哺乳期、離乳食開始期、前歯期に気をつけることについて解説させて頂きました。
今回はお子様に奥歯が生えた奥歯期について解説したいと思います。
この時期に咀嚼のリズムや噛む力を覚えさせることが健やかな成長に繋がります。
奥歯期のお子様の様子
前歯期からしばらくすると、奥歯が萌出します。奥歯を使って噛めるようになる時期を『奥歯期』と言います。およそ1歳半〜2歳頃です。
子どもはこの時期になって、歯根膜の圧受容を感じるようになります。
咀嚼というものを経験し、歯根膜を通じて、その食べ物が硬いのか、軟らかいのか、あるいは大きいのか、小さいのか、といったことを認識できるようになります。
したがって、この時期では噛む力や咀嚼リズムを身につけることが最も重要になります。
またこの時期にはつたい歩きや一人歩きを始める子もいます。大人の動作や仕草なども真似をするようにもなります。
少しずつですが、パパ、ママといった意味のある言葉も使い始めるようになります。
また奥歯が生えることによって、食べられる食材や食事の硬さなども一気に広がる時期でもあります。
奥歯期に気をつけること
この奥歯期に身につく噛むリズム、噛む力というのは一生ついてまわります。
これを後々修正しようとしてもなかなか治すのが難しく、大変な努力が必要です。
奥歯期で適切な習慣が身につかないと逆三角形の面長の顔になってしまいます。
噛まなくなったことが原因です。
食物をよく噛んで、たくさん唾液を出して、噛む力とリズムを覚えさえましょう。
この時期はお子様の異常なアゴの発達、口呼吸、悪い歯並びを予防する最終ステージに入ってきていますので、最善の取り組みをしましょう。
奥歯期における理想像
前歯期では、前頭前野を刺激することに重きが置かれましたが、奥歯期になると、噛むことが生命維持においていかに重要かがわかってきます。
この咀嚼の学習(噛む感覚)がおろそかになってしまうと、後々の食べ方に重大な影響を及ぼしてしまう可能性があります。脳のと情報のやり取りを無視して、次々と口の中に食べ物を押し込んでしまうと、十分に噛まずに飲み込むような習慣が脳に記憶されてしまいます。よく噛まずに飲み込む食生活を何年も続ければ、肥満のリスクも高くなりますし、年齢を重ねていくにつれて色々な病気になってしまう可能性があります。
奥歯期における理想像としては、かみごたえのあるものを与えて噛むということを意識的にできる機会を増やしている状態です。
お子様はこの時期に咀嚼のリズムや噛む力を覚えていきますので、食事の内容は大変重要です。
お子様の食事を急かすことで、噛む回数を少なくさせたり、丸呑みのクセをつけさせないよう十分気をつけましょう。
ですので、食事の際に飲み物は厳禁です。お子様とコミュニケーションをとって楽しく食事をすることも大切です。テレビは消し、スマホは触らないようにしましょう。
つまり
- 食事を急がせない
- 噛みつぶせる硬さの噛みごたえのある食事で意識的に噛ませる
- 食事中に飲み物を与えない
- お子様との食事を楽しくする
の4点が奥歯期における理想像と言えます。
それぞれについてみていきたいと思います。
食事を急がせない
奥歯期はお子様が噛むリズムや噛む力を習得するのにとても大切な時期です。食べながら学習をしているので、時間がかかっても焦らず、見守ってあげるようにしましょう。ご両親がしっかり噛む姿をお子様に見せてあげるのも、噛むことを学ぶ上では非常に良い見本になります。
噛みつぶせる硬さの噛みごたえのある食事で意識的に噛ませる
奥歯が生えてきたこの時期が、咀嚼機能を身につける上で最も大切な時期になります。
この時期に噛むということを意識的にさせる食事機会を作らないと、異常な噛むリズムのまま成長していってしまいます。
この噛むリズムは、この奥歯期に得られたリズムが一生残ると言われています。
どうすべきかというと、まず飲み物を食事中に飲ませない。よく噛むことによって唾液を分泌することができます。
特に子どもの唾液量は成人よりも多いため、食事中に飲み物は必要ありません。たくさんの食物を口の中にいっぱいにほうばるのもやめた方が良いです。
ほっぺが膨らむほど食べ物を入れている子がいたら、すでに異常な食べ方になっていて、お口の機能獲得不全を起こし始めています。
この奥歯期の食事は少しずつかみごたえのあるものを与えて、咀嚼力・咀嚼のリズムを覚えさせるようにしましょう。
食事中に飲み物を与えない
食事中に飲み物を与えることで、噛むということを十分にしないまま食べ物を流し込んでしまったり、丸呑みの習慣が身についてしまいます。
この習慣が身につくと、噛む力や噛むリズムが異常になってしまい、しっかり成長するはずのアゴの筋肉が育たず、噛むリズムが狂うことでアゴの成長方向が下方向になることで面長の顔になったり、反対咬合になりやすくなってしまいます。
また舌の位置も本来の位置よりも低くなってしまうため、口呼吸を誘発してしまいます。
お子様との食事を楽しくする
奥歯期は言葉を話し始める時期でもあるため、どんどん食事中に話かけるようにしましょう。また食事もいろどり豊かに、形も大小さまざまにすることで、お子様の食事への興味を高めるようにしましょう。そうすることで好きキライが少なくなります。
またテレビやスマホは遠ざけるようにしましょう。
まとめ-奥歯期に気をつけること
- 食事を急がせないようにしましょう!
食べながら学習しているので、時間がかかっても焦らず、見守ってあげるようにしましょう! - 噛みつぶせる硬さの噛みごたえのある食事で意識的に噛ませるようにしましょう!
この奥歯期の食事は少しずつかみごたえのあるものを与えて、咀嚼力・咀嚼のリズムを覚えさせるようにしましょう。 - 食事中に飲み物を与えないようにしましょう!
食事中に飲み物を与えることで、噛むということを十分にしないまま食べ物を流し込んでしまったり、丸呑みの習慣が身についてしまいます。 - お子様との食事を楽しくしましょう!
奥歯期は言葉を話始める時期でもあるため、どんどん食事中に話しかけるようにしましょう。
今、奥歯期のお子様がいらっしゃって、お子様のお口を健やかに成長させたいと考えている方はぜひこの記事を参考にして頂ければ幸いです。
お近くの場合はぜひ東広島市にある『のざき歯科医院』へご相談ください。
1人でも多くのお子様のお口が健やかに成長できる様サポート致します。